消し切れない忙しなさ

趣味の音楽とか城とか旅とか。

ドイツ旅行記 最終話

5日目


朝6時の新幹線で空港に向かいます。
飛行機の出発は13:50。

これの次の直通列車が11時半の着なので間に合わないことはありませんが、
この旅でドイツの電車は日常茶飯事的に遅れることが分かりましたのでスケジュールに余裕がないと感じ、この時間に移動です。


移動時間は3時間半、空港にはいくら電車が遅れても10時ごろには着く計算です。
2日間お世話になったアウクスブルクともお別れです。
フォト


新幹線に乗ります。
最初に腰を下ろしたのがまたもやリザーブ席。
席を移ろうとしたらおじさんが乗ってきて出られない。仕方なく次の駅で席を変えます。

ひたすら読書と車窓風景を眺めて時間を潰します。
移動時間3時間半て、思えば遠くに来たもんだ。

車窓風景は噛み締めます。本当に美しい。

帰路、何度もお世話になったシュツットガルト駅にも停まります。なんだかノスタルジック。

そうこうしているうちに空港駅に近付いてきました。
しかし立つタイミングを逃しました。すでに通路には多くの人が。
私は窓際に座っていたのですが通路側にリチャード・ギア風のサラリーマンの紳士が。

私が立とうとして喋り掛けると、「もう少し早く立つべきだったかもね」と言われドキっとしますが、
次の瞬間、彼が通路側に出て「彼を通すから少し待ってくれ」と。

彼もそうですがドイツの方は本当に優しく、私のような東洋から来た旅人も快く迎えてくれました。
差別と感じる行為、言動は一度も無かったです。

私は「ダンケシェーン」と何度か彼に伝えました。
彼もわかっているかのように「ドイツに来てくれてありがとう」と。
流石にかっこよすぎます。最後に素敵な出会いでした。

ICEにはこの5日間本当にお世話になりました。
フォト


空港駅には予想通り30分遅れで到着、この時10時過ぎ。
駅構内を少し探索します。往路は時間が無くて見れませんでしたから。

本屋を見かけます。ついついギター雑誌に手が出てしまいました。
これもお土産です、仕方ありません。

駅から空港に向かうまで、朝ごはん代わりにドイツ飯を食べようと思い、ホットドッグをチョイス。

そしてチェックインします。ルフトハンザのチェックインは機械でやります。
こんな簡単でいいのかというくらい直ぐにチェックインできてしまいました。

しかし私の飛行機の席の表示がありません。
ルフトハンザのスタッフやANAの日本人スタッフにも思わず確認しましたが「搭乗口に行ったら大丈夫だよ!」と一言。
少し不安ですが信じます。

その後、空港内をうろちょろ。真新しいものはありませんが、チェックインカウンターの数が凄まじい。
この時点で搭乗2時間半前。案外いい時間です。

出国ゲートを抜けます。ドイツと別れる時間が迫ってきます。

手荷物検査は厳重。ひとりひとり、日本じゃお目にかかれないような機械に通されます。
荷物も二重、三重でチェックがかかります。
っていうか日本の検査がラフ過ぎるだけなのかもしれない。
実際そういう評判は聞きますが、それでもOKなくらい治安がいいということの裏返しなのかもしれません。
少し並んだ時間も含めて3、40分はかかりました。

検査を通り、免税店、お土産コーナーへ。
チョコやブランド物は沢山あるのに定番の雑貨が少ない。
かなり広いフロアをひたすら歩きますが本当に売っていない。家族に買って帰りたいのに。

フランクフルト空港の搭乗口は主に2つのエリアに分かれていて、その1つのエリアにはほとんど無い。
もう片方のエリアに進むと、日本語や中国語が目に入ってきて「こっちでお土産買えまっせ」との表示が。
こういうお土産はやはり東洋人の専売特許なのか?と思いながらも売店を見つけます。
いい感じの品揃えです。迷わず購入。

ここでかなり時間を食って、いつの間にか出発まで1時間くらいになっていました。
結果的に朝早く出て正解だったようです。

搭乗口に着いて10分ほどでしょうか、ゲートが開いて案内が始まりました。
いくらなんでも早いのでは?といつもの感覚で思ってしまいますが、
ここは欧州屈指の国際空港です。後々その理由が分かりました。

急いで窓口に私の席座席を確認しに行きます。
窓口で「座席が無いんですけど」と尋ねると慣れた手つきで私の座席が書かれた新しいチケットを渡してくれました。
これで無事に日本へ飛べそうです。

ゲートをくぐると、バスが見えます。
成る程、出発1時間も前から人を通していたのはこのことだったんだな、と思いました。
フランクフルト空港は欧州最大級の空港なので搭乗口から飛行機までかなり離れていることもある。
到着時も数分ほど滑走路を走ってようやく到着ゲートにたどり着いたくらいでした。
今回はそれに当たったようです。

バスに揺られること10分弱。
さすがに遠い。スケールの大きさを感じます。

用意された座席は、なんとビジネスクラス並みに前の座席と距離があり、余裕で足を伸ばせます。
これはクジ運がいい。今回の旅は思い返せばツイていることが多かったように思います。

そしてついに飛び立ちます。名残惜しいですが、さよならドイツ。ありがとう。

飛んでからしばらくして機内食が出ます。
パスタと親子丼が選べましたが迷わず親子丼をチョイス。

久しぶりにご飯と面会です。しかも素麺まで着いています。
ドイツ食は口に合いましたがなんだかんだで高カロリー。
久しぶりに食べるヘルシーな食事に舌鼓を打ちます。素麺ってこんなにおいしかったっけ。
フォト

機内では順調に映画を消化します。
映画に飽きたらこの旅行記の土台も書いていました。

映画と言えば、往復の飛行機で6本見たのですが、
うち4本は2本がライブビデオ、2本がミュージカル系の映画でした。趣味が出ます…

復路の隣席は日本人でした。
どうやら往路の便も私と同じだったようで、珍しいこともあるんだなぁと話が弾みました。

機内ではWi-Fiが使えますが、中国政府からの許可が出ていないので中国上空ではWi-Fiは使用不可とのこと。
情報規制がしっかりしていると改めて思います。

復路は往路ほど時間がかかった感覚がありませんでしたが、それでも11時間かかりました。

そしてセントレアに到着。向こうを出たのは昼でしたが時差と移動時間で日本到着時は朝の8時です。
しかし日本は蒸し暑い。ドイツが涼しかっただけにインパクト大です。

入国手続き、税関を難なく通ります。これで日本に戻ってきました。
何回か海外に行ったことがありますが、この時ほど安心する瞬間はありません。

いつも見慣れた電車に乗ります。
そして疲れが出てきたのかめちゃくちゃ眠くなってきます。家に着くと直ぐさまご就寝となりました。


総括をすると、やっぱり僕は歴史とか芸術が好きなんだなぁと思いました。
かなりインスピレーションを得られた旅となりました。
旅行途中からはテンションが上がっていたのか日本にいる時よりコンディションが良かったくらいです。
これが上手いこと日々の様々なことに繋げられれば。

たまにこうした刺激を求める行為はこれからも続けていきたいと感じる所存です。
日本でも似たようなことはできるかもしれませんが言葉も文化も通じない中でどうやるかが重要なんだと思います。


非常に長々とした文章を書き続けましたがドイツ編はようやく終わりです。
自己満な企画でしたが最後まで読んでくれた方がいたらとても嬉しいです。