消し切れない忙しなさ

趣味の音楽とか城とか旅とか。

ドイツ旅行記 その②

3日目

朝起きると案の定偏頭痛が・・・。
とりあえず頭痛に効くと言われるツボを押して凌ぐ。
今日は一番楽しみにしていた行程なので休むわけにはいかない。

とりあえず駅へ向かい、コインロッカーにバックパックを預けて目的地に向かいます。
行先はテュービンゲンという街とホーレンツォレルン城。


まずはテュービンゲンへ。
この街は大学街で、ヘルマン・ヘッセなど多くの偉人がこの街で学んだそうな。
それ以外は特に特徴のある街というわけではありませんが、城へ行く途中に寄れる点と、ガイドブックで一目ぼれしたので寄ってみることに。


移動時間45分


降りてみると寒い。
ドイツの気候は日本の4月くらいで朝は少し肌寒い。しかしこの日は小雨が降っていたということもあり普通に寒いくらい。
1,2日目とそれほど寒さは感じなかったのでワイシャツとロンTだけの装備です。カーディガンはバックパックの中、これはミスりました。
頭痛は治りましたが、今度は寒さが身に染みる状態。
中心街へ向かう途中でH&Mを見つけましたが朝早すぎて開いていない。仕方ないのでこのまま行動します。


歩いてすぐ中心街です。
これがまた綺麗。私の思い描いていたドイツです。
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田舎街ということもあり木組みのかわいらしい家がほとんど。
路地も狭く、その景観を更に際立たせます。
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この街にも小さいながら城があり、そこを見学。
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今は大学の施設となっており、見学もできるようになっていますが時間の都合で今回は入りません。
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ただ昔ながらの石造りが残されており伝統を感じます。
日本の城とは違い、幾重にも縄張が張られているような印象はありませんが、こじんまりとした中にも砦らしさを感じさせる堀や石垣を見ることができました。

中心街へ戻るとちょうど10時を知らせる鐘が鳴りました。
雰囲気抜群で異国に来たのだと再認識させられます。
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この街には1時間ほど滞在。
少しの街歩きでしたがこれが楽しい。


そして本日のメインイベントであるホーレンツォレルン城へと向かいます。

この城のある街は完全に田舎で電車の本数も20分に1本程度。
城に向かうバスもガイドブック曰く午前午後に各1往復駅と城の間を行き交うということでこれに間に合わせるために早めの移動ということなのです。

しかし少し待っているとバスが。調べた時間と違いますが城に向かうということ。
想定外ですがかなりラッキーです。乗ることに。

この運転手のおじさんがとても優しい方で。
往復チケットの方が安い、と聞いてもいないのに教えてくれたり、時刻表をくれたりと。
城に着いた後も、降りる際に「ここ来るからまた会いましょう」と一声。


城に着くとチケットセンターでチケットを先に購入。
城まではまだ距離があるのでシャトルバスで移動です。

バスの本数は少なくはないのですが、観光客がそれなりに多い。
バスは満員になります。そして何気に自分史上初めてのベンツ乗車。
そう、ドイツだけあってバスもベンツです。


バスを降りたらそこはもう城の敷地です。
この城はプロイセン王家発祥の地にあるということもありかなり格式高い城。現在でも王家の末裔が所有しているお城ということ。
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らせん状になっている道を上ります。この形状は敵の侵入を防ぐためです。
この城は騎士の要塞の役割を担っているので当然といえばそうですが、日本の城とは造りが違うため興味深いです。
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それを上ると目の前に城の本体が姿を現します。
これがまた美しい。とても要塞とは思えません。
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雨も降っていて寒いので一先ず城内を見学することに。
ツアーで見学するということを聞いていましたがまったくそんな雰囲気もせず、自由に見学できてしまいました。


城内はこれを履いて見学しなさいとのこと。
売店で売っていましたが10ユーロ。さすがに高い。
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内部はシャンデリアなどの調度品や壁の絵画が王の権威というものを醸し出します。

ひとしきり見学を終えると王家が実際に使っていた王冠やドレスが展示しているフロアへ。
ドレスの前では小さな女の子が食い入るようにそれを見つめていました。
男の私でも見入ってしまうほどでしたから女の子としてはやはり憧れなんだろうな。

王冠はそれこそ華美で、宝石が散りばめられており思わず数分立ち止まってしまいました。
本物の輝きとでも言いましょうか。とにかく凄まじい説得力でした。


外に出ると思いがけぬ景色が。
何と併設されている教会で結婚式が行われていたようです。
これは少しうらやましい。気分は王様王女様ではないですか。


それを片目に見ながら昼食。
この頃には雨も止み、日も昇って気温が上昇していたのでテラスでシュニッツァーを挟んだハンバーガーを食します。
ケチャップも付いてきます。案外日本と変わりません。
味も僕好み、どうやらドイツ食は口に合うようだ。


一呼吸置いた後ぶらりと城の縄張を散歩します。
山頂に立っているだけあって景色はすごくいい。異国情緒たっぷりです。
城壁にかかっている植物の蔦も雰囲気を出すのに一役かっています。
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城自体はコンパクトで、じっくり見ても2時間程度で周ることができました。
これ以外にも縄張はあるのでしょうがさすがに山の中を散策するわけにはいかないので断念。

後ろ髪引かれつつも帰りのバスの時間があるのでここで帰ります。
これを逃すとまた2時間待たねばならない。


バス乗り場へ着くと、宣言通りおじさんが乗っていました。
誰もいないので一しきりしゃべった後写真をお願いしました。
見返しても人柄の良さが伺えます。
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余談ですが、駅に着きトイレに行った時にえらいもん見てしまいました。
こんな田舎街で見ることになるとは思いませんでした。


駅には自動販売機が。
さすが海外というかかなり警備が強固です。日本じゃまず見られない風景です。
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その後1時間に1本あるシュツットガルトまでの直通電車を10分待ちで乗ります。
今回の旅は交通手段の連絡がスムーズです。
その後うとうとしながらバックパックを取りにシュツットガルトへ。


移動時間1時間。


バックパックを確保。水を購入しICEに乗り込みます。
シュツットガルトは本当に交通の拠点にしただけだった。
また来るときはじっくり楽しみたい。

今回の旅は2等車での移動(ICEの2等車は普通にいい)なので、
予約席は無いかと思っていたのですがどうやら予約席に座ってしまっていたみたいで最初座った席からあえなく移動。
すぐ席が見つかるくらい空いていましたが危うかったです。


今度はアウクスブルクの街へ向かいます。
途中、ウルムという街に停車するのですがこの街にはドイツで一番高い教会があります。
足を伸ばしたいところですがスケジュールの都合上断念、車窓から眺めます。
そこそこ遠いですが周囲の建物と比べるとその大きさが分かります。
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移動時間1時間半。


アウクスブルクに到着。すっかり夕御飯の時間です。
この街にはリーズナブルにドイツ食を食べられるレストランがあるということで、
ホテルに荷物を置き、少し休憩してからそちらに向かいます。

その前に窓口で次の目的地までの行き方を尋ねます。
時刻表で目的地が見つからなかったからですが、
いくらネットで分かるといえどプロの意見は聞いておいて損は無いです。


アウクスブルクは歴史のある街ということと、ミュンヘンに地理的に近いということもありそれなりに大きい街ですがメインストリートは石畳みで敷かれています。
ドイツはどの街もそうですが、中心街が教会・広場を中心にコンパクトにまとまっており、周遊するのも非常に楽です。
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この街でも色々と歩きました。
マインツの時と同じく、時間もあって外からの見学でしたが。
それと大都市ミュンヘンの隣ということからか、今までの街とは違い中東系の方をよく見かけます。


レストランまでは道が少し難しく、若干迷ってしまいました。
店の所在が路地裏で分かりにくかったのもありますが、路地裏に入る小道が工事で分かりにくくなっていたことも要因です。
ですが前述の通り街がコンパクトなので迷っても方角さえ気にしてやれば着きます。

中に入ってメニューを確認します。
どうやら英語版もあるみたいです観光客が良く訪れるのでしょうか。

ここではアウクスブルクオリジナルというビールと、マウルタッシェンというドイツ版ワンタンのようなもので夕食です。
このビールがおいしい。隣街がミュンヘンということもあるのでしょうがコクがあります。

こちらのビールは風味やコクが濃いものが多く、地ビールにような味わいが多い。
喉越し重視な日本のビールとの違いです。
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マウルタッシェンも僕好みです。
パスタ状の生地に挽肉が入っているのですが、それに乗るソースがおいしい。
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すぐに平らげてしまいました。しばらくした後、お勘定。
こちらでは最初に声をかけたウェイターさんに勘定まで付き合ってもらうのがルール。
チップは食べたものの1割程度といったところです。


その後うろちょろします。
市庁舎や教会は大きく風格があります。
大体石造りそのままの教会が多く目につくのですがここの教会はカラフル。
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その後、また少し迷った後。大通りまで無事に出ます。
9時前でしたがまだまだ明るいです。
ドイツは緯度が高く日が長いのです。気温が1番上がるのもこの季節では午後4時くらいにあたります。


ここでのホテルは1泊目のマインツと同じ系列の、いわば東横インのようなビジネスホテルなのですが、
ここのカードキー操作が難しい。
カードを引き抜きした後、ほんの数秒しかあけるチャンスが無いのです。
初日はわけわかんなくてホテルのフロントまで使い方を聞き返しに行ったほどです。

ですが2回目。そつなくこなします。
その後、明日の準備をし寝る準備を。
時差のせいもあるのか、ここドイツでは大方10時就寝、5時起きといったかなりロハスな生活です。どうしてこれが日本でできない。


続く。