消し切れない忙しなさ

趣味の音楽とか城とか旅とか。

城郭訪問 姫路城①

このブログでは旅の他に僕が外出する目的のひとつであるお城についても備忘録を残そうと思います。

 

そもそも「日本史が好き+ドライブ」が高じてふらっと外出する際の第一目標と設定するようになったのですが、勉強する程奥の深い世界で。

簡単に言うとお城を知るとその土地の歴史、成り立ちが理解出来る様になるんです。

 

だだ、深く突っ込むとクラスタには負けるのでカジュアルに語っていきたいと思います。

 

まずはここ最新に訪問した姫路城から。

仕事の出張が播州だった為のラッキーなのですが、訪問するのは学生時代ぶり。

その頃は単なる観光地のひとつとして行ったので「大きい城だなぁ」くらいの感覚だったので、ある程度お城の楽しみ方が身についた今だからこそ感じ取れる事が多々ありました。

 

夕方、姫路に着き荷物をホテルに置いてから探索をスタート。

駅からお城までは徒歩で30分程度。

その距離こそが城の外郭から本丸までの距離です。これだけで規模の大きい城だと分かります。

しばらく進むと大手前通りへ。ここまで約15分です。

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ここから10分で大手門にようやく到着です。

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そして門を潜ると世界遺産が。

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平山城特有の小高い丘に築かれた天守閣郡は存在感抜群で圧倒されます。

これが明治維新の破却を乗り越え、アメリカの空襲にも燃やされず残ったことは奇跡に近いと思います。

 

既に有料エリアに入れる時間は過ぎていた為、散策出来るルートは限られていましたがそれでも規模の大きさを感じるには十分でした、

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個人的に、散策の際は徹底するというのがポリシーなので、一般の方は見られないような場所、今回の場合は内堀を一周するということを行いました。

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夕刻ということもあり、天守閣がライトアップされます。

姫路市民はこれを毎日見てるのかと思うと嫉妬を覚えます。

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内堀をぐるっと周ります。

途中、千姫の小径と名付けられた遊歩道を歩きます。

これが内堀を絶妙な位置から見る事が出来るスポットになっており石垣好きには堪りません。

 

そうしているうちに日は完全に暮れ、ライトアップも更に美しさを増します。

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内堀を一周するだけで2,3キロ歩きました。

流石に今日のところはこの辺で、といったところです。

 

ここまで来ると天守閣にも入ってみたいですが時間の都合でそれは難しい話。

この時点では有料エリアに翌朝入れるとは思ってもいませんでした…

ドイツ旅行記 最終話

5日目


朝6時の新幹線で空港に向かいます。
飛行機の出発は13:50。

これの次の直通列車が11時半の着なので間に合わないことはありませんが、
この旅でドイツの電車は日常茶飯事的に遅れることが分かりましたのでスケジュールに余裕がないと感じ、この時間に移動です。


移動時間は3時間半、空港にはいくら電車が遅れても10時ごろには着く計算です。
2日間お世話になったアウクスブルクともお別れです。
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新幹線に乗ります。
最初に腰を下ろしたのがまたもやリザーブ席。
席を移ろうとしたらおじさんが乗ってきて出られない。仕方なく次の駅で席を変えます。

ひたすら読書と車窓風景を眺めて時間を潰します。
移動時間3時間半て、思えば遠くに来たもんだ。

車窓風景は噛み締めます。本当に美しい。

帰路、何度もお世話になったシュツットガルト駅にも停まります。なんだかノスタルジック。

そうこうしているうちに空港駅に近付いてきました。
しかし立つタイミングを逃しました。すでに通路には多くの人が。
私は窓際に座っていたのですが通路側にリチャード・ギア風のサラリーマンの紳士が。

私が立とうとして喋り掛けると、「もう少し早く立つべきだったかもね」と言われドキっとしますが、
次の瞬間、彼が通路側に出て「彼を通すから少し待ってくれ」と。

彼もそうですがドイツの方は本当に優しく、私のような東洋から来た旅人も快く迎えてくれました。
差別と感じる行為、言動は一度も無かったです。

私は「ダンケシェーン」と何度か彼に伝えました。
彼もわかっているかのように「ドイツに来てくれてありがとう」と。
流石にかっこよすぎます。最後に素敵な出会いでした。

ICEにはこの5日間本当にお世話になりました。
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空港駅には予想通り30分遅れで到着、この時10時過ぎ。
駅構内を少し探索します。往路は時間が無くて見れませんでしたから。

本屋を見かけます。ついついギター雑誌に手が出てしまいました。
これもお土産です、仕方ありません。

駅から空港に向かうまで、朝ごはん代わりにドイツ飯を食べようと思い、ホットドッグをチョイス。

そしてチェックインします。ルフトハンザのチェックインは機械でやります。
こんな簡単でいいのかというくらい直ぐにチェックインできてしまいました。

しかし私の飛行機の席の表示がありません。
ルフトハンザのスタッフやANAの日本人スタッフにも思わず確認しましたが「搭乗口に行ったら大丈夫だよ!」と一言。
少し不安ですが信じます。

その後、空港内をうろちょろ。真新しいものはありませんが、チェックインカウンターの数が凄まじい。
この時点で搭乗2時間半前。案外いい時間です。

出国ゲートを抜けます。ドイツと別れる時間が迫ってきます。

手荷物検査は厳重。ひとりひとり、日本じゃお目にかかれないような機械に通されます。
荷物も二重、三重でチェックがかかります。
っていうか日本の検査がラフ過ぎるだけなのかもしれない。
実際そういう評判は聞きますが、それでもOKなくらい治安がいいということの裏返しなのかもしれません。
少し並んだ時間も含めて3、40分はかかりました。

検査を通り、免税店、お土産コーナーへ。
チョコやブランド物は沢山あるのに定番の雑貨が少ない。
かなり広いフロアをひたすら歩きますが本当に売っていない。家族に買って帰りたいのに。

フランクフルト空港の搭乗口は主に2つのエリアに分かれていて、その1つのエリアにはほとんど無い。
もう片方のエリアに進むと、日本語や中国語が目に入ってきて「こっちでお土産買えまっせ」との表示が。
こういうお土産はやはり東洋人の専売特許なのか?と思いながらも売店を見つけます。
いい感じの品揃えです。迷わず購入。

ここでかなり時間を食って、いつの間にか出発まで1時間くらいになっていました。
結果的に朝早く出て正解だったようです。

搭乗口に着いて10分ほどでしょうか、ゲートが開いて案内が始まりました。
いくらなんでも早いのでは?といつもの感覚で思ってしまいますが、
ここは欧州屈指の国際空港です。後々その理由が分かりました。

急いで窓口に私の席座席を確認しに行きます。
窓口で「座席が無いんですけど」と尋ねると慣れた手つきで私の座席が書かれた新しいチケットを渡してくれました。
これで無事に日本へ飛べそうです。

ゲートをくぐると、バスが見えます。
成る程、出発1時間も前から人を通していたのはこのことだったんだな、と思いました。
フランクフルト空港は欧州最大級の空港なので搭乗口から飛行機までかなり離れていることもある。
到着時も数分ほど滑走路を走ってようやく到着ゲートにたどり着いたくらいでした。
今回はそれに当たったようです。

バスに揺られること10分弱。
さすがに遠い。スケールの大きさを感じます。

用意された座席は、なんとビジネスクラス並みに前の座席と距離があり、余裕で足を伸ばせます。
これはクジ運がいい。今回の旅は思い返せばツイていることが多かったように思います。

そしてついに飛び立ちます。名残惜しいですが、さよならドイツ。ありがとう。

飛んでからしばらくして機内食が出ます。
パスタと親子丼が選べましたが迷わず親子丼をチョイス。

久しぶりにご飯と面会です。しかも素麺まで着いています。
ドイツ食は口に合いましたがなんだかんだで高カロリー。
久しぶりに食べるヘルシーな食事に舌鼓を打ちます。素麺ってこんなにおいしかったっけ。
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機内では順調に映画を消化します。
映画に飽きたらこの旅行記の土台も書いていました。

映画と言えば、往復の飛行機で6本見たのですが、
うち4本は2本がライブビデオ、2本がミュージカル系の映画でした。趣味が出ます…

復路の隣席は日本人でした。
どうやら往路の便も私と同じだったようで、珍しいこともあるんだなぁと話が弾みました。

機内ではWi-Fiが使えますが、中国政府からの許可が出ていないので中国上空ではWi-Fiは使用不可とのこと。
情報規制がしっかりしていると改めて思います。

復路は往路ほど時間がかかった感覚がありませんでしたが、それでも11時間かかりました。

そしてセントレアに到着。向こうを出たのは昼でしたが時差と移動時間で日本到着時は朝の8時です。
しかし日本は蒸し暑い。ドイツが涼しかっただけにインパクト大です。

入国手続き、税関を難なく通ります。これで日本に戻ってきました。
何回か海外に行ったことがありますが、この時ほど安心する瞬間はありません。

いつも見慣れた電車に乗ります。
そして疲れが出てきたのかめちゃくちゃ眠くなってきます。家に着くと直ぐさまご就寝となりました。


総括をすると、やっぱり僕は歴史とか芸術が好きなんだなぁと思いました。
かなりインスピレーションを得られた旅となりました。
旅行途中からはテンションが上がっていたのか日本にいる時よりコンディションが良かったくらいです。
これが上手いこと日々の様々なことに繋げられれば。

たまにこうした刺激を求める行為はこれからも続けていきたいと感じる所存です。
日本でも似たようなことはできるかもしれませんが言葉も文化も通じない中でどうやるかが重要なんだと思います。


非常に長々とした文章を書き続けましたがドイツ編はようやく終わりです。
自己満な企画でしたが最後まで読んでくれた方がいたらとても嬉しいです。

ドイツ旅行記 その③

4日目


今日でほぼ全ての行程を終える事になります。
目的地はノイシュヴァンシュタイン城。世界的に有名なお城です。

昨日から城ばっかり行ってるじゃないか、と思われそうですが好きなんだから仕方ないです。
城は史料の意味もあり、個人的な趣味にがっつり合うのです。

ホテルで朝食を摂ります。

内容は1日目のマインツと似た感じです。ここのホテルの食事は丁度いいです。
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今日はいつもより出発時間は遅め。余裕を持って駅に向かいます。

駅に着くとだんだんと東洋人の姿が。
ここまで全然見なかったのにかなりの割合でみえます。

急行列車で向かいます。急行と言っても設備は綺麗です。

車内は東洋人ばかりで騒がしいです。
有名な観光地に行く列車というのもあるでしょうが今までとの違いに軽く戸惑います。

車窓はだんだんと田舎に。
日本で田舎の風景というと田園風景になるかと思いますがこちらでは平原が続きます。
のどかでゆったりとした時間が流れます。途中では牛の放牧も見かけます。
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ドイツは日本に負けず劣らずの先進国ですがこのような風景を未だ持っていることに羨ましさを覚えます。
都市部もそれほど高層建築は建っておらず、歴史の中に身を委ねているような気分にこの旅では何度かなりました。
木造建築と石造りという根本的な違いはあるのでしょうが、日本ももっと伝統的なものを大事にしなければと思わされます。

そうした風景を見つつ、目的地の最寄り駅であるフュッセンに到着です。


移動時間2時間


次はバスで移動。10分ほど待って乗車。
この旅は実に交通機関の接続がいい。

ドイツは人も大きいですがバスも大きい。
日本のバスでは考えられない2両編成です。(写真撮り忘れた
そのおかげでかなりの人数が乗車できます。
アウクスブルクから来る客はそんなに多くないのですが、
ミュンヘンからも電車が連絡しているのでそれで人が多くなるんですね。
実際に途中でミュンヘンから来る電車と連絡した時にはかなりの人数が乗ってきました。


バスに揺られること15分。城の麓の町に着きます。
ここはよく観光地で見られるような雰囲気です。日本と雰囲気の違いは驚くほどありません。

バスを降り、チケット売り場へと直行です。
この城はチケットを購入後、決められた時間にツアーで城内を周ることになっているのです。

するとこんな列が。
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かなり時間がかかりそうな予感…仕方なく黙って並びます。

列の途中、この時間なら空いてるよ、という表示があるので確認するとドイツ語と英語は今から4時間半待ち…
私は日本語のオーディオガイド目当てですがそれでも3時間待ちだそうです。

列の流れは思ったより順調です。途中で気になる単語が目に入ります。
リザーブド」
予約できたのか。下調べをちゃんとしておくべきでした。

順番が来てチケットを購入します。
この際、近隣の他の城や博物館にも入れるコンビチケットを選ぶこともできますが今回はノイシュヴァンシュタインを堪能するために単品のチケットを購入です。


私「ノイシュヴァンシュタインだけのチケット一枚下さい」
受付「OK。あなた学生?」
私「ちゃいます、オフィスワーカーやで」


このやり取りはドイツに来て2度目になります。
私は日本では歳上に見られることが多いですが、そんな私でも西洋基準になるとかなり若く見られるようです。
日本人はこの点にも注意しながらアジア以外の外国を旅するべきだと思います。


チケット購入後、流石にヒマなので軽く昼食を。
ソーセージにカレーソースがかかったものを食べました。
日本のカレーよりも酸味があり、所謂インドカレーとも少し違う独特の味でした。

まだツアーの時間までたっぷりありますがこの時間を使って城の外観を探索することに。
城までは昨日と同じく距離があるのでシャトルバスを利用します。

行く途中で馬車を見かけました。どうやらこれに乗っても城まで行けるようです。
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写真には写っていませんが王様王女様の格好をした子供が乗り込んでいました。
違和感無く似合っており、西洋人の特権だなぁと思ってしまった。

コンビチケットを買えば行ける別の城もここから見えます。
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近くに行くと更に綺麗なんだろうな、と想像を膨らませます。


バスに乗り、城の手前まで行きます。
この近くに城が綺麗に見えるビュースポットがあるので寄ることに。

これがまた長い列で。
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まぁチケット売り場の混雑からなんとなく心の準備が出来ていたので驚きは少なかったです。

それにしても俗っぽい、麓の観光地ムードの時からもずっと思っていましたが。
有名な観光地だけに仕方がないのでしょうが、竹田城を訪れた時を思い出して少し不安になってきました。
竹田城の何が酷かったかは私に直接聞いて下さい。

取り敢えず並びます。
途中、列を飛ばす人もいましたが真面目に並びます。


30分ほど経過。


まだかな、と思っているとようやく橋が見えてきました。
むちゃくちゃ高いところに架かってるな。下が見えません。

そしてようやく橋の上へ。…見えました。
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その美しさに言葉を失いました。
何かを見て釘付けになったのは今までの人生で中尊寺金色堂とこれだけです。
まさに絵の中の景色が目の前に現れたかのようです。

正直、舐めていました。
この景色を見るまでは「ドイツで一番有名な観光地の部類だから一応見ておくか」という感覚に過ぎなかったのですが完全にいい意味で裏切られました。
どおりで数々の作品に取り上げられるわけです。
これは写真じゃなく、自分の目で確認するべき建造物だと思います。

中世の様式の城ですが、出来たのは日本でいう明治時代。比較的新しいんです。
なぜこの様な様式ので建てられたのかを簡単に説明すると、理由はこの城を建てたルートヴィヒ2世にあります。

その芸術オタクっぷりはハンパ無く、「王の仕事はやだ」と部屋に引き篭もってシェイクスピアなどの文学に耽り、
ワーグナーパトロンになって劇場を貸し切って一人で楽しんでしまうほどだったそうです。
そんな王が「大好きな中世の世界観を表現した城を造る!」という中二病丸出しな意気込みで、軍事の拠点としての城の在り方を全く無視して王の趣味のためだけに造られたのがこのノイシュヴァンシュタイン城だそうです。

そのような経緯とはいえ、
中二病」と「王という凄まじい権力」が結びつくとこれほどまでのモノができるのかと感心してしまいました。

この時点でずっと感じていた俗っぽさなどどうでも良くなりました。
その場で10分ほどはじっと見ていたはずです。
ずっとその場にいたかったですが早く近くで見てみたいという思いも強くなったので移動。

少し歩くと図ったかのように城が姿を現します。
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10分ほど歩くと城に着きます。白亜という言葉がピッタリとはまる美しい外壁です。
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城門は少し様相が異なりますが雰囲気があります。
城門をくぐるとほんの少しだけ、中庭付近まで城を歩くことができます。
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これが本当に少しだけで10分ほどで歩けてしまった。あるのはツアーのゲートとトイレ、ちょっとした売店という感じ。
ただそこかしこに凝った造りの扉や彫刻があり、じっくりと見ればそれなりに楽しめることができます。

まだ時間があったので更に周囲をうろちょろします。
売店とカフェがあり、城を少し下の角度から見れるビュースポットもあります。
あと、こんな景色も。
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ここまで並んでばっかりだったので流石に疲れて少し休憩。
しかしチケット購入後から2時間あった待ち時間がみるみるうちに無くなっていました。
意外と丁度良かったかもしれません。

そしてツアーの時間に。

ツアーはオーディオガイドを聴いて周ります。
これが巡る部屋ごとに電波を受信して説明が始まる仕組みになっていて、城の歴史、内装など説明は丁寧で分かりやすかったです。

中の様子は言葉では表現しにくいですが、ひとつひとつの部屋がまるで作品のように完成されているといった様子です。
基本的には黄金にあしらわれていて、天蓋付きのベッドやシャンデリアは煌びやか。壁画も壮大な造りになっていたりします。
中には当時の最先端技術である電飾を用いた洞窟(城に洞窟)もあり、実際に足を運ぶことをお勧めします。


ツアーは40分ほどで終了です。
お決まりのように売店コーナーに通され、迂闊にもグッズを購入してしまいます。

その後外に出ます。
どうしてももう一度橋からの眺めを見たくて再度並びます。

ここでもやはり列に並ばずに行く人がちらほら。
列の前がドイツ人家族。そのお父さんが真面目な人だったのでしょう、列を飛ばしていく人にブチギレ。家族になだめられていました。

やはり30分ほかかりました。
景色を堪能します。じっと15分くらい。名残惜しいですがずっとは見ていられません。
その後、いい時間になったのでシャトルバスに乗り麓まで。

麓をあまり探索していなかったのでうろちょろします。
懐かしい、日本語を見つけました。
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しばらく探索の後、帰路に着きます。駅までのバスの列に並び、しばらく待ちます。
そうしているとみるみる内に列が伸びていきます。これは一度に乗れないんじゃないかっていう位に。
しかしここはドイツです。
そう、2両編成のバスが来ます。しっかりと長蛇の列を納めてしまいました。

実は麓からも城が見えます。
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バス停から最後に一眺します。


その後バスに揺られて駅へ。
ドイツの道路事情を掻い摘んでおくと、信号は縦型。ランナバウトが多く交通は比較的スムーズです。
走っているクルマはもちろん、ワーゲン、BMW、ベンツが主流。
そして二両編成のバスが通れるくらい道が広い。

駅に着くと電車が来ており、乗客は皆バスを降りて猛ダッシュです。
私もその中に混じりますが残念ながら電車はミュンヘンへ行くものでした。
アウクスブルクへ直行する電車は1時間後。19時発です。

本当はアウクスブルクで昨日と同じレストランで食事を摂ろうかと考えていましたが夕食が遅くなりそうなのでプラン変更、ここフュッセンで夕食を摂ることにします。

時間が無いので駅からすぐのホテル併設のレストランに入ります。
高そうですが最後の夕食なので気にしません。豚肉のステーキを注文。

前菜で出てきたフランスパンが美味しい。ソースにハーブの香りが効いています。
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メインディッシュのステーキが来ます。
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ステーキのほかに見えるのはキャベツの和え物と、ボール状に見えるこれは挽肉を丸くしたようなものです。
流石ホテルのレストランといったところで美味しいです。
ナイフでスパッと切れるくらい柔らかく、脂っこ過ぎなくて丁度いいくらい。

ビールも勿論頼みます。お勧めを持ってきてもらいましたがこれが甘味。
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私は甘いのが嫌いなんですよ…ちょっと失敗しました。

1時間で食べなければならなかったので少しせわしなかったですが味が良かったので満足です。
値段も大概でしたが気にならないくらいです。


駅に戻り電車に乗ります。フュッセンとはこれでお別れです。
しかし一筋縄でいかないのが旅です。

乗った席が2人掛け対面席。すなわち4人が向かい合うような形式。
私の他3人は学生風のドイツ人。
感じが良さそうです。帰りの2時間、彼らと話して帰るのも悪くないなと思いました。

ですが彼らは気付いてしまいました。
ここが乗るために予約が必要な一等席だということを。

しかし車内は人でごった返しています。満員電車です。
私から見ると一等席もあったもんじゃありません。
しかもここはかなりの田舎です。滅多なことが無い限り人は乗ってきません。それは往路で確認済みです。
いくら間違えて座ってしまったからといって立ってしまえば立ち乗り確定です。

しかし彼らは真面目でした。
「仕方ない、移動しよう。君も行こう」

なぜか私も席を立つことを促されました。彼らのその、真っ直ぐな心に反抗できなく席を立ちます。
私たちが立った席には案の定、すぐさま東洋人の家族が。
そして私はこれからずっと、立ちっぱなしになってしまうのでした。

途中、城で貰ったパンフレットを落としてしまいましたが、
その時「sorry,it is mine」と咄嗟に英語の文章を組み立てられた時は快感でした。
ちなみに僕はリスニングとリーディングはそこそこだと思っていますが、会話は基本的に簡単な単語の組み合わせとジェスチャーで済ませます。
なんだかんだこれで通じます。

1時間半立ちっぱなしでしたが、ミュンヘンに連絡する駅に着くと殆どの人が降りていき、ようやく座ることができました。

丁度、夕暮れ時に西側の席を確保できたので素晴らしい夕焼けを見ることができました。
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日本では見られないような、草原に落ちる夕焼けです。
ドイツで夜を迎えるのは今日で最後、そして偶然にも素晴らしい景色を見られたことが幸せに思われます。


移動時間2時間


日の長いドイツとは言え夜の9時に、流石に暗いです。
ホテルに戻る前に、ビールを飲み直そうと駅の売店で買います。
同時にボルヴィックの1Lペットボトルも買います。
食べ物の物価が高いドイツですがこのようなまとめ買いの形を取ると単価が下がるのは日本と同じです。


部屋に戻り晩酌しながら帰りの準備をします。
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地理的に空港まではかなりの距離があるため明日は早起き。今日のうちに支度を済ませます。

そういえば夜の街に出てバーとかには行かなかったな。
まぁ1人で行くとリスクが伴うので仕方ない部分がありますが。


荷物の詰め込みも終えてしまいました。
お土産は少ししか買っていませんし、衣類は捨てながらここまで来たので著しく増えたってことはありませんが薄いパンフレットの一枚一枚全てが思い出です。

明日の時刻表を確認して寝ます。
ちなみに時刻表はこんな感じ。
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ずっと電車移動だったのですっかり読み方も慣れてしまいました。だから尚のこと名残惜しい。


次回最終話。

ドイツ旅行記 その②

3日目

朝起きると案の定偏頭痛が・・・。
とりあえず頭痛に効くと言われるツボを押して凌ぐ。
今日は一番楽しみにしていた行程なので休むわけにはいかない。

とりあえず駅へ向かい、コインロッカーにバックパックを預けて目的地に向かいます。
行先はテュービンゲンという街とホーレンツォレルン城。


まずはテュービンゲンへ。
この街は大学街で、ヘルマン・ヘッセなど多くの偉人がこの街で学んだそうな。
それ以外は特に特徴のある街というわけではありませんが、城へ行く途中に寄れる点と、ガイドブックで一目ぼれしたので寄ってみることに。


移動時間45分


降りてみると寒い。
ドイツの気候は日本の4月くらいで朝は少し肌寒い。しかしこの日は小雨が降っていたということもあり普通に寒いくらい。
1,2日目とそれほど寒さは感じなかったのでワイシャツとロンTだけの装備です。カーディガンはバックパックの中、これはミスりました。
頭痛は治りましたが、今度は寒さが身に染みる状態。
中心街へ向かう途中でH&Mを見つけましたが朝早すぎて開いていない。仕方ないのでこのまま行動します。


歩いてすぐ中心街です。
これがまた綺麗。私の思い描いていたドイツです。
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田舎街ということもあり木組みのかわいらしい家がほとんど。
路地も狭く、その景観を更に際立たせます。
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この街にも小さいながら城があり、そこを見学。
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今は大学の施設となっており、見学もできるようになっていますが時間の都合で今回は入りません。
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ただ昔ながらの石造りが残されており伝統を感じます。
日本の城とは違い、幾重にも縄張が張られているような印象はありませんが、こじんまりとした中にも砦らしさを感じさせる堀や石垣を見ることができました。

中心街へ戻るとちょうど10時を知らせる鐘が鳴りました。
雰囲気抜群で異国に来たのだと再認識させられます。
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この街には1時間ほど滞在。
少しの街歩きでしたがこれが楽しい。


そして本日のメインイベントであるホーレンツォレルン城へと向かいます。

この城のある街は完全に田舎で電車の本数も20分に1本程度。
城に向かうバスもガイドブック曰く午前午後に各1往復駅と城の間を行き交うということでこれに間に合わせるために早めの移動ということなのです。

しかし少し待っているとバスが。調べた時間と違いますが城に向かうということ。
想定外ですがかなりラッキーです。乗ることに。

この運転手のおじさんがとても優しい方で。
往復チケットの方が安い、と聞いてもいないのに教えてくれたり、時刻表をくれたりと。
城に着いた後も、降りる際に「ここ来るからまた会いましょう」と一声。


城に着くとチケットセンターでチケットを先に購入。
城まではまだ距離があるのでシャトルバスで移動です。

バスの本数は少なくはないのですが、観光客がそれなりに多い。
バスは満員になります。そして何気に自分史上初めてのベンツ乗車。
そう、ドイツだけあってバスもベンツです。


バスを降りたらそこはもう城の敷地です。
この城はプロイセン王家発祥の地にあるということもありかなり格式高い城。現在でも王家の末裔が所有しているお城ということ。
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らせん状になっている道を上ります。この形状は敵の侵入を防ぐためです。
この城は騎士の要塞の役割を担っているので当然といえばそうですが、日本の城とは造りが違うため興味深いです。
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それを上ると目の前に城の本体が姿を現します。
これがまた美しい。とても要塞とは思えません。
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雨も降っていて寒いので一先ず城内を見学することに。
ツアーで見学するということを聞いていましたがまったくそんな雰囲気もせず、自由に見学できてしまいました。


城内はこれを履いて見学しなさいとのこと。
売店で売っていましたが10ユーロ。さすがに高い。
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内部はシャンデリアなどの調度品や壁の絵画が王の権威というものを醸し出します。

ひとしきり見学を終えると王家が実際に使っていた王冠やドレスが展示しているフロアへ。
ドレスの前では小さな女の子が食い入るようにそれを見つめていました。
男の私でも見入ってしまうほどでしたから女の子としてはやはり憧れなんだろうな。

王冠はそれこそ華美で、宝石が散りばめられており思わず数分立ち止まってしまいました。
本物の輝きとでも言いましょうか。とにかく凄まじい説得力でした。


外に出ると思いがけぬ景色が。
何と併設されている教会で結婚式が行われていたようです。
これは少しうらやましい。気分は王様王女様ではないですか。


それを片目に見ながら昼食。
この頃には雨も止み、日も昇って気温が上昇していたのでテラスでシュニッツァーを挟んだハンバーガーを食します。
ケチャップも付いてきます。案外日本と変わりません。
味も僕好み、どうやらドイツ食は口に合うようだ。


一呼吸置いた後ぶらりと城の縄張を散歩します。
山頂に立っているだけあって景色はすごくいい。異国情緒たっぷりです。
城壁にかかっている植物の蔦も雰囲気を出すのに一役かっています。
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城自体はコンパクトで、じっくり見ても2時間程度で周ることができました。
これ以外にも縄張はあるのでしょうがさすがに山の中を散策するわけにはいかないので断念。

後ろ髪引かれつつも帰りのバスの時間があるのでここで帰ります。
これを逃すとまた2時間待たねばならない。


バス乗り場へ着くと、宣言通りおじさんが乗っていました。
誰もいないので一しきりしゃべった後写真をお願いしました。
見返しても人柄の良さが伺えます。
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余談ですが、駅に着きトイレに行った時にえらいもん見てしまいました。
こんな田舎街で見ることになるとは思いませんでした。


駅には自動販売機が。
さすが海外というかかなり警備が強固です。日本じゃまず見られない風景です。
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その後1時間に1本あるシュツットガルトまでの直通電車を10分待ちで乗ります。
今回の旅は交通手段の連絡がスムーズです。
その後うとうとしながらバックパックを取りにシュツットガルトへ。


移動時間1時間。


バックパックを確保。水を購入しICEに乗り込みます。
シュツットガルトは本当に交通の拠点にしただけだった。
また来るときはじっくり楽しみたい。

今回の旅は2等車での移動(ICEの2等車は普通にいい)なので、
予約席は無いかと思っていたのですがどうやら予約席に座ってしまっていたみたいで最初座った席からあえなく移動。
すぐ席が見つかるくらい空いていましたが危うかったです。


今度はアウクスブルクの街へ向かいます。
途中、ウルムという街に停車するのですがこの街にはドイツで一番高い教会があります。
足を伸ばしたいところですがスケジュールの都合上断念、車窓から眺めます。
そこそこ遠いですが周囲の建物と比べるとその大きさが分かります。
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移動時間1時間半。


アウクスブルクに到着。すっかり夕御飯の時間です。
この街にはリーズナブルにドイツ食を食べられるレストランがあるということで、
ホテルに荷物を置き、少し休憩してからそちらに向かいます。

その前に窓口で次の目的地までの行き方を尋ねます。
時刻表で目的地が見つからなかったからですが、
いくらネットで分かるといえどプロの意見は聞いておいて損は無いです。


アウクスブルクは歴史のある街ということと、ミュンヘンに地理的に近いということもありそれなりに大きい街ですがメインストリートは石畳みで敷かれています。
ドイツはどの街もそうですが、中心街が教会・広場を中心にコンパクトにまとまっており、周遊するのも非常に楽です。
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この街でも色々と歩きました。
マインツの時と同じく、時間もあって外からの見学でしたが。
それと大都市ミュンヘンの隣ということからか、今までの街とは違い中東系の方をよく見かけます。


レストランまでは道が少し難しく、若干迷ってしまいました。
店の所在が路地裏で分かりにくかったのもありますが、路地裏に入る小道が工事で分かりにくくなっていたことも要因です。
ですが前述の通り街がコンパクトなので迷っても方角さえ気にしてやれば着きます。

中に入ってメニューを確認します。
どうやら英語版もあるみたいです観光客が良く訪れるのでしょうか。

ここではアウクスブルクオリジナルというビールと、マウルタッシェンというドイツ版ワンタンのようなもので夕食です。
このビールがおいしい。隣街がミュンヘンということもあるのでしょうがコクがあります。

こちらのビールは風味やコクが濃いものが多く、地ビールにような味わいが多い。
喉越し重視な日本のビールとの違いです。
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マウルタッシェンも僕好みです。
パスタ状の生地に挽肉が入っているのですが、それに乗るソースがおいしい。
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すぐに平らげてしまいました。しばらくした後、お勘定。
こちらでは最初に声をかけたウェイターさんに勘定まで付き合ってもらうのがルール。
チップは食べたものの1割程度といったところです。


その後うろちょろします。
市庁舎や教会は大きく風格があります。
大体石造りそのままの教会が多く目につくのですがここの教会はカラフル。
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その後、また少し迷った後。大通りまで無事に出ます。
9時前でしたがまだまだ明るいです。
ドイツは緯度が高く日が長いのです。気温が1番上がるのもこの季節では午後4時くらいにあたります。


ここでのホテルは1泊目のマインツと同じ系列の、いわば東横インのようなビジネスホテルなのですが、
ここのカードキー操作が難しい。
カードを引き抜きした後、ほんの数秒しかあけるチャンスが無いのです。
初日はわけわかんなくてホテルのフロントまで使い方を聞き返しに行ったほどです。

ですが2回目。そつなくこなします。
その後、明日の準備をし寝る準備を。
時差のせいもあるのか、ここドイツでは大方10時就寝、5時起きといったかなりロハスな生活です。どうしてこれが日本でできない。


続く。

ドイツ旅行記 その①


7月下旬から8月上旬にかけて我が社は季節外れの夏休み。
というわけで、ドイツに行ってきましたので備忘録がてら報告します。
長文です。お気をつけて。


今まで海外はアジアには行ったことがありますが初のヨーロッパとなります。
当然飛行機に乗る時間も自己新記録、12時間ですよ。
今まで飛行機には何十回と乗っているのにこれほどまで乗ることが不安になったのは初めて。


さて出発当日の朝から。
当日はいつもより少し早く起きて出発。
到着後、出発までは1時間半ほどありましたが色々やってたら直ぐに時間が過ぎました。
搭乗口に着くころにはビジネスクラスの呼び込みが始まろうかという時。
やはり国際便に乗る際には2時間くらい余裕を持ったほうがいいですね。

搭乗口に行くと外国人よりも日本人が多い模様。
夏休みの私はともかく他の人はどうやって休みを確保しているのか。
見たところビジネスマンは少なく家族連ればかり。疑問に思いました。

機内に入り、隣の席に座ったのは小柄な外国人女性。
ゲルマン民族というよりはスラブ系に見えた。ドイツ人は目鼻立ちがかなりくっきりしている印象だが幾分やわらかい感じ。
それにかなり若く見える。ティーンエイジャーにも見えるくらい(その予想は機内でワインをがぶ飲みしていたので外れましたが)
その子が窓際で、私が通路側。なのでその子のバックパックも荷物収納棚に入れることに。
またこれが想像を絶する重さ。僕のバックパックと同じくらいのサイズなのに。
日本人の女の子くらい華奢なのにどうやってこれを背負ったきたのか・・・

さて、これから12時間のフライトです。
映画を3本、それと睡眠でなんとか凌ぎました。流石にヒマすぎる…
機内食は合格点。ドイツではパン食がメインになると思いご飯をチョイス。

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ここで何となく実感し始めたこととして、外国人とのガタイの違いです。
僕は日本人としては平均の身長ですが彼らと並ぶとかなり小さい。
日本でも外国人には出くわしますが周りが概ね白人という機会はなかなか無いですし、ここらでやっと実感。
もちろん僕くらいの背の人もいないことはないですが顔が幼い。
日本でもそんなことがあるようにサイズの違いこそあれど同じようなことが起きるんだなぁ…、と。
ちなみに女性もそれなりにでかい。僕と同じくらいの人が大半。

よって飛行機の荷物収納棚もかなり高い位置に。前述の重いバックパックを入れる時にはかなり苦労した。
通りで「ありがとう」って何回も言われたわけだ。


そして到着。
到着後気付いたのが表示板が思いのほか優しくないこと。空港内で少し迷った。
これは気を付けなければならなさそうです。

ジャーマンレイルパスという。こっちでいう青春18切符を今回の旅ではメインに使います。
要するに今回は電車旅。私の今回の日程を見てくれるとひとり旅でなければならないわけが分かる筈。

これのヴァリデーションで2,3件窓口をたらい回しにされた後、ようやく出発です。
こちらの電車は特急以外の電車は基本的にセルフサービスで扉を開けます。ボタンを押せばおk。
先頭車両に乗ったのですが自転車を停めておけるスペースがあり、そこに荷物も置きっ放しです。
我々外国人が同じことをしたら直ぐに泥棒にあってしまいそうですが現地の人にとっては普通のようです。
ドイツの治安の良さを感じさせる一面です。


移動時間40分。


そして最初の目的地であるマインツへ。
駅から出て、ホテルを探しているとドイツ人のお兄ちゃんが道を教えてくれました。
迷っているわけではありませんでしたが異国の優しさにさっそく触れます。

ホテルに荷物を置いて街へ。
現地時刻は17時でしたが時差(7時間遅れ)で完全に夜更かしですのでさらっと回ることに。
しかし、何でもない中堅都市でこのクオリティかと思うくらい街並みが美しい。

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なんて平和なのだろうと思いました。街自体もコンパクトで徒歩で直ぐに回れました。
途中、小腹が空いたのでサンドウィッチをテラス席で。私好みのいい味でした。
見た感じ東洋人は私くらい、尚且つ観光客も殆どいない中私はかなり目立っていたのでは無いだろうか…

ここで気付いたのが外食の物価の高さ。水は500ミリペットボトルで概ね200円近くします。
全体的に見ても日本より少し高いかも、と街のレストランを見て感じます。

マインツの大聖堂はかなり有名だそうですが、時間もあり中には入れず。
しかし外から見るだけでもその偉大さは分かります。

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観光としては幸先がいいスタートになったのではないでしょうか。

 

2日目はかの有名なケルン大聖堂のある街、ケルンへ。

朝食はホテルのブッフェ。
これがレベルが高く満足出来ました。
サラミやハムが数種類ありましたが日本とあまり変わらず食べやすい。
チーズもカマンベールは似たような味です。
主食となるのはもちろんパン。
ここではプレッツェルと菓子パンをチョイス…美味い。
僕は決してパン派ではありませんがその塩味が口に合います。
菓子パンはジャムが中に入ってあります。どちらも美味い。さすがパンの国。


駅に向かいます。ドイツ版新幹線で移動です。
駅に改札はなくキセルできてしまうんじゃないかというくらい警備が緩い。
(私はパスを持っているのでキセルにはならない)

実はケルンまでの直通列車は空港に近いフランクフルトから出ている方がマインツから出ている電車よりも早く着くのですがこれには理由が。

それはマインツから出る電車だとマイン川の畔を通るんです。
マイン川観光はのんびりと遊覧船に揺られながらが本当は1番いいのですが、今回の旅は短期間のため雰囲気だけでも味わえ、移動も早く済むこちらをチョイスしました。

マインツは何だかんだで中級クラスの都市なので近代的な建物があったりしますが、川の畔は田舎街が続いているため昔ながらの家を見ながらケルンへ向かえます。

マイン川の眺めも素晴らしく、古城が何個も見えました。
中にはガイドブックで確認できるような有名な城も見ることができ、個人的にはこれで満足。

それにしてもどの街にも教会があり、木組みの可愛らしい家が連なる様子はさながらドラクエの様です。
川の畔から見える古城はまるで魔物の巣食うダンジョンのようです。

車内では切符の確認が行われますが任意。
マジで経営大丈夫かと思ってくるように。


そうこうしている内にケルンに到着。移動時間2時間。

到着後、ロッカーにバックパックを預けるんですがこれが難易度高め。
お金を入れて荷物を入れるのですが、2時間をオーバーしたら追徴金が出る仕組み。
プラン的に2時間を越えることは分かりきってきたので、その料金を入れようとしたのですが返ってくるばかり…
何と先払いは無理だったんですね。10分くらい考えてしまいようやく解決。

ロッカーはと言うとクルマの立体駐車場のような造りになっていると思われ、バックパックを入れるとコンベアが動く時のような音がして運ばれていきます。
一体荷物は何処に行くのだろうか。とてもじゃないが見えている範囲ですべての荷物を納めているようには見えない。

荷物を入れ、外に出れば直ぐに大聖堂です。

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これが駅からは見えないように絶妙な配置になっているので見れた時の感動もひとしおです。
大聖堂のその大きさに圧倒されます。これが日本の江戸時代に造られたのだから恐ろしい。
この時代の白人国家の力を思い知ります。

日本語のパンフレットもありますが有料。
お布施のつもりで入れましょう。

中に入る天井がとてつもなく高い…そこに合わせる大きさのステンドグラスが聳えます。
そのどれもが極彩色で美しく、息を飲みます。

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奥に進むと黄金の祭壇などが。

大聖堂自体の見学はさらっとこなせます。
イベントとしては塔に登れるそうなのでそれと、大聖堂にまつわる宝物館があるのでそれの見学となります。

塔に登るためには一旦外に出る必要があります。
入る時は大聖堂の横から入ったので今度は真正面にいける出入り口へと向かいます。

そこで主塔2本を初めてまざまざと見ます。

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高さは150メートル。テレビ塔よりも遥かに大きい建造物です。

塔に登る為のチケット売り場の近くでトイレがありますが、観光地なのでお金を取られてしまいます。50セント。

塔への入場料を払い内部へ。これが長い戦いの始まりでした。

螺旋階段が途方も無く続いているのです。

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外にエレベーターが見え、それで登るんだろうと勝手に思い込んでしまっていたので不意打ちを食らった気分です。

前後の白人さんがゼーゼーと息を切らして登ります。
言葉は分かりませんがそのニュアンスから「もうやだ」と私には読み取れました。

私の前を登っている方はバックパックを背負いながらです。
私が持っているのよりも遥かに大きいし、荷物がパンパンに詰まっています。
よくこんなの背負って登れるなぁなんて思っていると途中のフロアで休憩。
かなりしんどそうです。バックパック預けといて良かった。

その途中のフロアは大聖堂の鐘があります。
かなりの大きさ、それでも日本の寺社仏閣を多々回ってきた私にとってみれば日本も負けちゃいないぞと言う感じです。

そして更に上へ。
ただっぴろい部屋に出たのでこれで最後かと思いましたが、まだまだあります。
ベンチが数脚並んでおり、子供を見送るお母さん方で溢れかえっていました。ここのとこは日本と同じ。

この階段を登り、ようやく1番上のフロアへ。
よくこんなに高いとこまでこれたもんだなぁと感心します。

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数分滞在の後降ります。
そしてコンビチケットとして買った宝物館へ。

向かう途中、白人家族に声をかけ大聖堂をバックに写真を撮ってもらうことに。
お母さんに声をかけたら「分からないわ、やって。」とお子さんに僕のiPhoneが渡ります。
滞在中、家族連れにかなり出くわしましたが子供がみんなかわいい。
決して大人が・・・というわけではなく、美男美女ばかり。目鼻立ちの良さは正義だと感じた。

宝物館へ入ると煌びやかな黄金が出迎えてくれます。
スタッフや指輪、法衣などもありその全てが豪華。司祭の地位の高さが窺い知れます。

と、この辺で疲れが出てきました。時差もあろうかと思いますが、大聖堂を登ったダメージも大きかったと思う。

宝物館を出た後休憩がてらレストランで食事を摂ることに。
ザワークラウトというキャベツの和え物とポテトサラダの上にソーセージをどんと載せたもの。
キャベツは酸味があり、今まであまり食べたことがない種の味ですが食べきれるレベルの味。
ポテトサラダは美味しい、しかし量がハンパないので腹に溜まる。
ソーセージは無論美味しいです。
そしてまさかこのソーセージが箸休めになるとは…食べたことがない味、恐るべし。

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その後ルートヴィヒ美術館へ。
ここは行きたかった場所。ピカソやウォーホルと言った近代美術を中心に展示してあります。
特にピカソの収蔵数はヨーロッパ最大級とのこと。

チケットを買い、中に入ろうとすると途中で声をかけられ、荷物をクロークに預けるようにと。
その警備員がアジア系で、どこの人だろうと思っていたら向こうから声をかけられました。
日本人だと答えると向こうはビルマだということ。その物言いからずっと前に移住してきた方だろうと思います。
少し会話をし、館内へ。こちらでは東洋人が少なく、親近感を覚えます。

展示フロアではいきなりピカソがお出迎え…感動です。初めて本物を見ました。
その抽象的でありながら分かりやすく的を得る表現はまさに彼しかできないでしょう。
しかし印象に残ったのは婦人画です。ピカソの画風、キュビスムとは全く異なる普通の画ですがこれが新鮮に移りました。

次のフロアに展示されていたロバート・ラウシェンバーグは僕好み。
ポスターでも注文したいくらい。

そしてウォーホル。
見たことがあるような有名な画はありませんでしたが彼の技法であるポスターカラーを使った画を初めて堪能。

その後は現代美術を順に見ていきます。
その殆どが19世紀後半から20世紀初期のものですがそのイマジネーションは素晴らしく見入ってしまいました。気付くと3時間経ってた。

帰り間際クロークで荷物を受け取ろうとしたら預けた証のカードをどこかに落としてしまっていることに気付きました。
想定外だったので上手い英語が出てこない上に相手もドイツ人にしては珍しく片言。
頑張って説明していると隣のおばちゃんが僕の片言をドイツ語に翻訳してくれました。この人が、いなければどうなっていたか…
色々と面倒くさい処理を済ませ荷物を受け取ります。
もしかしたらカードを拾った他人が私の荷物を引き出していた可能性が無きにしも非ずだったわけで・・・命拾いした気分になりました。

ここが終わると疲れがピークに。
ケルンを後にし宿へ行くことに。幸い工程はクリアしていたので少し移動が前倒しになっただけで済みました。

列車は25分遅れ。
ドイツ人は真面目だけどここは普通に守らないのね。

この駅で水を買いましたがこれが炭酸水で戸惑いました。
どうやら普通の水に紛れて置いてあるみたいです。しかし疲れた身体には炭酸が染み渡ります。


次の街はシュツットガルト。移動時間は2時間。
この街は日本で言うと豊田市といったところでしょう。
かのメルセデスベンツが拠点にしている地です。

大きな街ということで駅も大きい。
16番ホームまであります。

街並みも今までと比べると近代的。そのせいか少し無機質な印象が。

ホテルはとてもいい雰囲気。
ドイツにしては珍しいエアコン完備。ボディソープやシャンプーも備え付きであります。
ベッドの上方にはベンツ博物館の写真が。時間があれば行きたかった場所の一つです。

夕食はホテルに荷物を置いてから街で取ろうとしていましたがそんなの身体が言うこと聞いてくれませんでした。サンドイッチを購入し、ホテルで食す。
ビールを飲みつつ凄まじい早さで床に入りました。

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続く。